2014/10/05

ウィーン外交アカデミー入学

さてまた更新の間が空いてしまいました。
授業があったり、図書館を右往左往したりしていたら更新が完全に滞ってしまいました。
本当にこれからもこのブログを続けていけるのか少し不安になりますが、 たまーにインターネット上の見知らぬ誰かに向かって自分のことを発信したくなるんです。
毎日はきっと難しそうなので、そういう感覚を抱いたときにきっと更新していきたいと思います。

というわけで、9月23日を以て(22日に学校が始まったけれども、便宜上23日に登録)ウィーン外交アカデミーに入学しました。
22日から一週間はフレッシャー・ウィークという、いわゆるレクリエーションのようなイベントがぎっしり、 そしてその後29日からは通常の授業が始まりました。今期はほぼすべて必修科目。

以下が今期の授業です。
①国際関係史(フランス革命〜第二次世界大戦)
②国際関係論(方法論、比較政治手法等)
③国際法(国際法とは何か、その対象と国際司法裁判所の機能等)
④EU組織法(条約の変遷等)
⑤マイクロ・マクロ経済学(その名の通り)
⑥フランス語B2

正直言って、授業のクオリティは何とも言えません。 国際関係史はアメリカ人の先生で、とてもダイナミックに歴史を語っていて、面白い。 またマイクロ・マクロ経済学のオーストリア人の教授もわかりやすくて良い(とはいっても、マクロ・ミクロ経済の授業なんて過去の資料の使い回しだろうが)。

問題は法律学系授業の教授。これがまた、授業の内容があっちいったりこっちいったりで、何を学んでいるのかわからない。 最初は自分の知識の問題なのかと思っていたけど、周りの生徒皆「あの授業はなんだったの?」と同意見でした。
例えば国際法の授業では「国際法とは何か」という疑問から入りました。先生は生徒に問います。 すると生徒が例えば「国際社会で守るべき規範のこと」と答えます。 先生は「うん、まぁ、その定義では80%くらいカバーできてるね、他には?」 この質疑が10分程度続いて、結局「国際法とは何か」の定義をせずに次に「では、国際法の対象は?」という疑問に移ってしまう。
正直、あの授業が何だったのか不明。同じことがEU法でも起こる。

生徒に関しても、質問をしっかりしているのは良いことだと思う。 授業も席が6列ぐらいあれば、後ろの3列程度に座っている人はいないし、生徒の半分は授業中に手を挙げている。 それはとても良いことだと思うのだけど、時々その個人の疑問のせいで授業が遮られてしまうのに苛立を覚えてしまう。
例えば国際法とは何か、という疑問をやりとりしているうちに、生徒が個人の意見を述べ始める。 「国際法では普遍的な倫理を希求すべきだと思う」云々。すると教授もそれに乗っかって「普遍的な、ってどういう意味だ?」と始まる。
すると「国際法とは何か」という根本的な問題がすり替わって、何を議論しているのかがわからなくなる。 別に質問するな、というわけではないが、授業の進行を妨げないような質問をしてもりたいものだ。

一つ驚いたこと。
ドイツ語圏では授業が終了すると、「この授業は満足いくものであった」と生徒が表現するために、 机をドンドンたたきます。拍手は少し小馬鹿にしたニュアンスで受け止められるとのこと。
授業が終わって拍手をする習慣も見たことが無い自分にとって、周りのみんなが突然授業が終了して机をドンドンたたき始めて 少し驚いてしまいました。
写真はウィーンのシティー・ホールでおこなわれた始業式の模様。
オーストリア大統領や外務大臣の他、ウィーン外交アカデミー卒業生で各国で活躍している大臣等がスピーチをしていました。


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